寒晒蕎麦(かんざらしそば)とは

寒晒蕎麦(かんざらしそば)とは

秋に収穫された蕎麦の実を冬の大寒の頃、その厳寒の清流の中に浸し、四季をこえ"氷温熟成"することによって、蕎麦の風味を極限まで引き上げたのが「寒晒蕎麦(かんざらしそば)」。

全蕎そばは独自に開発した特殊製法によって、貴重な「寒晒蕎麦」の旨味を皆様にお届けします。


寒晒蕎麦の歴史《将軍家への献上そば》

江戸時代に諸国266藩から将軍家への献上物は、季節ごとにその品物が定められていました。
そのうち蕎麦は、今も名産地として名高い土地の9藩から献上され、夏の土用そばとして「暑中寒晒蕎麦」を信濃国伊那郡高遠藩(現在の長野県伊那市高遠町)と、信濃国諏訪郡高島藩(現在の長野県諏訪郡)の2藩が献上していたと言われています。

当時、「書中寒晒蕎麦」を生産することには高い技術を必要とし、それはかなりの高級品であったことが様々な文献からもうかがえます。
そして寒晒蕎麦は当時の信州そばの最高位に位置づけられる名産品でもありました。
寒晒蕎麦は熟成の過程においてアクが抜け舌ざわりが良く、甘みのある純白な味わいの蕎麦になるといわれ、麺がシコシコ・モチモチとした食感が味わえます。茹でても白い色が変わらない事もその特徴です。

現在の寒晒蕎麦・名産地

歴史ある「寒晒蕎麦」も、明治以降は一旦途絶え、まさに幻の蕎麦となりました。

しかし数年前から、茅野商工会議所は地域の生産者、製粉製麺業者、大学等、地域一丸となって「寒晒蕎麦」の復活再生に取り組んでおられます。

また、明治以降の時代の流れの中でも、日光寒晒そばは脈々とその伝統を守り続けてきたという歴史があります。


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